お客様人情劇②

 数年前から、みかんを買っていただいている、Kさん。

とても情が厚く、優しい感じの方です。

 

 ここ1ヶ月前から、Kさんのお義母さん(同居)とも、『くるみーる』でのお付き合いが始まりました。

 

 お義母さんはいつも同じ物を3つ買われます。

それは、自分と息子夫婦の分。

いつも、「今度はいつ来てくれるの?」と聞かれます。

 

 ちょっと買いすぎ傾向のある方なので、今日kさんに相談し、隔週での訪問にしました。

昔の人なので、畑に行くには野良着、買い物に行くには着替え、病院に行くにはまた別の物に着替えと、行く場所ごとにキッチリ着替える習慣があるそうです。

 Kさんが「お買い物に行こう」と誘っても、着替えるのがおっくうなのかあまり乗り気でないとのこと。

だから、家の前まで来てくれる移動スーパーがありがたいと喜んでいただきました。

 

 我々、若い者にはあまり想像もつかないことですが、高齢者にとってお買い物は‘レジャー‘です。

第一生命、「高齢者の外出の現状とその意向」によりますと、「行って楽しい場所」に買い物と答えた人は70歳以上では2位となっています。若い人にとってはごく普通の日常生活の一部ですが、高齢者にとっては楽しみを与えてくれる存在であることを表しています。

高齢になるほど“買い物”の存在は相対的に重要と補足されています。

 

 年を取ると、誰もが『宝物』を失っていきます。

『宝物』とは、健康であったり、家族であったり、友人であったり・・・・。

目や耳が悪くなり、自由に会話も苦労する。テレビも電話も聞こえない。足が痛くて外出しづらい。友人にも会えなくなる。息子や娘は自分の家族のことで忙しい・・・。友人は亡くなった、入院した、施設へ入った・・・。話をする相手がいない。

 

 こんな寂しさのなかに、移動スーパーを楽しみにしていただいている気持ちは、若い方にはなかなか想像がつかないでしょう。

中には、「お母さん、お買い物は私が行きますからっ!」という人もいる中で、Kさんのご家族はお互いがいたわり合っている暖かさをいつも感じます。

 今日もほんわか、優しい気持ちにさせていただきました。