引き算すると・・・(高齢者の気持ち④)

 皆さんの趣味や楽しいと感じることは何ですか?

 

例えば、

 ●友達とランチに行くこと、●テレビを見てボーっとリラックスすること、●ジョギングすること、●散歩すること、●家族との団らん、●ゲームをすること、●映画を見に行くこと、●好きな歌手のライブに行くこと、●スポーツ観戦、●孫と遊ぶこと、●家庭菜園、●読書、●オシャレな洋服を買いに行くこと●温泉、●旅行・・・。

 

この中から、次に当てはまることを、消してみて下さい。

いくつ残るでしょう?

 足が弱って、外へ出て行くことが辛くなってきたら出来ない事。

 ②車の運転が出来なくなって、外出が難しくなったら出来ない事。

 ③目が見えづらくなったり、耳が遠くなって、不便になったら、出来ない事。

 ④友達が、亡くなったり、施設へ行ってしまって、出来なくなってしまうこと。

 ⑤子供が巣立って、あまり会えなくなると出来なくなってしまうこと。

 

 体が動く若い世代にはなかなか想像しづらいことですが。

移動スーパーが来ることの「ささやかな楽しみ」は、高齢のお母さん方にとっては「ささやか」ではないと感じます。

 

 先日、ある方からお電話がかかってきました。

「友達に聞いたんだけど、ウチにも移動スーパー寄って欲しい!」

でも、次の日また電話が・・・。

娘に、「私が買い物持って行っててあげてんのに、そんなとこで買わんでも良い。

 近所の人に、私が何もしてやってないみたいに思われるやろ!」と怒られたみたいです。

「食材調達手段の一つに過ぎない」と考える娘さんの気持ちと、「見てみたい」と考えるお母さんの気持ちが食い違っていますね。

残念そうなお母さんの口ぶりが、心に残りました。

 

 一方、金曜日のコースでは、お母さん・お父さん・お義母さん・娘さんが一緒にお買い物をして下さっているところがあります。

その娘さんは、「お母さんが自分で選ぶことが大切」というお考えです。

 

 考え方・感じ方は人それぞれ。

僕も移動スーパーをするまでは引き算で人生を考えたことはありませんでした。

 

 年を取ると、誰もが『宝物』を失っていきます。

『宝物』とは、健康であったり、家族であったり、友人であったり・・・・。

目や耳が悪くなり、自由に会話も苦労する。テレビも電話も聞こえない。足が痛くて外出しづらい。行きたいところへも行けない。息子や娘は自分の家族のことで忙しい・・・。友人は亡くなった、入院した、施設へ入った・・・。話をする相手がいない。

 

 こんな寂しさのなかに、移動スーパーを楽しみにしていただいているお気持ち。

 

 精一杯お応えしたいと思います。